英会話の勉強法まとめ⑦本番編

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本番

今までは「基本練習」にしても「練習試合」にしても、あくまで勉強について書いてきました。

今回は実際に(英語教師以外の)ネイティブと話すことになった時の「本番」の時に気を付けることを書いておきます。

英会話の先生相手の「練習試合」ならなんとかなっても、第二外国語の習得に理解のないネイティブ相手の「本試合」ではナーバスになってしまう、という人は多いでしょう。

 

英会話の上達において、メンタルの影響は非常に大きいです。

 

まずナーバスになっていると、聞くことも、しゃべることも上手くできなくなります。

緊張で耳や口が閉じてしまうのです。

どんなに英語の勉強をしても、勉強したことを発揮できなければ宝の持ち腐れです。

 

あなたがナーバスになりがちというのであれば、メンタル面のケアは放置してはいけません。

ここからは英語に苦手意識があって、しゃべる時に緊張しがちであるという人を対象に書きますので、

「メンタルは強いので私は大丈夫!」

という方は読み飛ばしていただいてかまいません。




 

では緊張しがちの人はどうすれば英語を話す際にナーバスにならずに済むのでしょうか?

それには「あがり症」を克服するコースと同じことをすれば良いのです。

 

あがり症克服コースには、「結婚式のスピーチ」や「会社でのプレゼン」など、人前で話す時に緊張してしまう人達が通っています。

ふだんは普通に日本語をしゃべっているのに結婚式のスピーチを頼まれたとたんに緊張でズタボロになってしまうってよく聞く話ですよね。

母国語なのにそうなってしまうのは、結婚式のスピーチや会社のプレゼンが「非日常」だからです。

 

そして日本人にとっては英語を話すこと自体がすでに「非日常」なのです。

ナーバスになってしまうのも当然といえば当然です。

 

ですから「非日常」を「日常」にしてしまうほど場数を踏めば済む話ではあるのですが、コツを知っていればメンタル面の克服が少しは楽になります。

 

あがり症を克服するためには、次の4つが大切です。

 

① ウォームアップをする

② 大きな声でゆっくりはなす

③ あがり症であることを周囲にカミングアウトする

④ 感謝をする

 

①ウォームアップ

何度も言うように英会話はスポーツと同じです。

ウォームアップをせずにマラソンをすると最初の30分間非常に苦しむハメになりますが、ウォームアップしていればずいぶん楽になります。

それほどウォームアップの効果は絶大なのです。

 

英語を話す際にナーバスになってしまうという人は、口まわりの筋肉をほぐし、ストレッチなどをして体をほぐしましょう。

「お酒を飲むと英語がしゃべれる」

という人がいますが、これは体から力がぬけているからで、確かに有効なのです。

 

② 大きな声でゆっくりはなす

緊張しがちの人たちは「早くこの場を終えたい」との思いから、かなり早口になりがちです。

しかし、早口は心拍数を高めて緊張を加速させてしまうので逆効果でしかありません。

最初はつらいでしょうが、心拍数を抑えるためにはゆっくりとしゃべるようにしましょう。

緊張していると気道がふさがって小声になりがちですが、体がほぐれて気道が広がれば大きな声が出ます。

英語の言語的特徴をちゃんと理解している人は、大きな声を出すことが英語にとってどうして大事なのか分かるはずです。

なぜなら英語とは、破裂音や摩擦音など、そもそも大きな声で話すことを前提とした言語なのです。

「何を言ってるのか分からないと言われたので、発音も文法も直さずに、ただ声を大きくしたら通じた」

という笑い話がありますが、英語においては声が小さかったから通じてなかった、というのはよくある話なのです。

 

緊張して声が小さくなってしまう、というのは非常に損なのです。




 

③ あがり症であることを周囲にカミングアウトする

あがり症であるなら、そのことを周囲にカミングアウトしてしまいましょう。

緊張してしまうのは「ミスしたらどうしよう」「上手くできなかったらどうしよう」という心配のせいなので、あらかじめ相手に自分の不出来を伝えて期待値を下げておけば、肩の力を抜くことができます。

あがり症克服コースでは、まず家族や周囲の人に自分があがり症であることを告白するところから始めるそうです。

隠そうとすると緊張が増すからです。

 

ナーバスになってしまいがちの人は会話の冒頭で、

「まだまだ練習中で、よくミスしちゃうんだよねぇ! 緊張しちゃうなぁ」

と明るくカミングアウトしてしまいましょう。

 

④ 感謝をする

感謝をするのは、英語に対するマインドセット自体を変えることが目的です。

 

あがり症の人たちにとって人前で話すことは拷問でしかありません。

避けて通れるものならば避けて通りたいでしょう。

 

しかし、少し観点を変えてみたらどうでしょうか?

「結婚式のスピーチ」を頼まれることも、「会社でプレゼン」をすることも、あなたにある程度の素質があり、環境に恵まれていなければ決して起こりえないのです。

 

もしあなたが病や事故で病院で寝たきりだったら?

もしあなたが貧困や紛争の絶えない地で生まれていたら?

 

韓国のベストセラー小説の一節に、

「あなたが虚しく過ごした今日という日は、きのう死んでいった者があれほど生きたいと願った明日」

という一節があります。

結婚式のスピーチを頼まれることも、会社でプレゼンを任されることも、英会話を勉強できることも、ネイティブと会話する機会が持てるということも、誰かにとってはどんなに願っても叶うことのない夢なのです。

だから緊張しそうになったら、

 

「こんな機会を持てるなんて、自分はすごく恵まれているんだ!」

 

と自分の境遇に感謝しましょう。

最初は感謝より緊張が勝ってしまうかもしれませんが、「感謝! 感謝!」と思い続ければ脳みそはそのうち本当に感謝するようになります。

脳みそは優秀な器官ではあるのですが、実は非常にお調子者でノセられやすくもあるのです。

アップビートな音楽を聴くと楽しくなくてもだんだん楽しい気分になり、ネットでネガティブコメントばかり読んでいると意地悪な気持ちになりがちというのは研究結果から証明されており、自己暗示は意外と簡単にできてしまうものなのです。

③でカミングアウトすると良い、と書きましたが④と併せて

 

「まだ練習中なので英語で話すのに緊張しちゃうけど、あなたと話せてとっても嬉しい!」

 

とコンボで伝えるのをおススメします。

「私、英語が下手なので」というカミングアウトの仕方だと、日本人の目には謙虚と映りますが、欧米人の目には卑屈と映る危険性があります。

なるべく「嬉しい」という気持ちを前面に出したほうが良いでしょう。

 

私が「あがり症」克服コースで一番効果が期待できる気がするのがこの”感謝する”というマインド・セットの変換です。

私もどちらかというと緊張するタイプで、人前で話すことは”苦痛”でしかなく、”感謝する対象”だなんて考えたこともなかったからです。

 

私達日本人ってやっぱり何だかんだいって恵まれてますよ!

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